11月9日に、東京の学士会館で行われた、木村国際賞受賞国際シンポジウムに、1,2年生の希望者20名が他校の生徒とともに参加し、最先端の遺伝研究に触れました。この賞は、三島市にある国立遺伝学研究所名誉教授であり、日本遺伝学会会長等を歴任した、故木村資生博士を記念して設立された公益信託進化学振興木村資生基金によるものです。同博士の生誕100年、没後30年、木村基金創立20年となる今年、遺伝研のある三島市近隣の高校生を同基金運営員会(委員長は五條堀孝教授)が招待してくださり、国際シンポジウムへの参加という貴重な機会が実現しました。今年の国際賞受賞者である、シカゴ大学名誉教授・台湾学士院院士のWen-Hsiung Li博士による英語の受賞講演を聴講し、アカデミアの最先端に触れることができました。Li博士は、高校の生物分野で学習するDNAの構造についての説明を端緒に、時にユーモアを交えながら、種がどのように遺伝的に分化してきたかを明らかにしてきた研究成果をお話ししてくださいました。

将来研究者を目指す生徒からは、研究成果を英語で発信して初めて成果が認められる研究者の世界に触れ、一層英語の学習に力を入れたいという意気込みの声が聞かれました。また、当初は数学を専門としていたLi博士が、遺伝学に出会い、専門家として大きな成果をおさめてきたというエピソードを聞いて、幅広い興味によって開ける未来があることについても実感した様子でした。探究心を刺激された一日となりました。

木村シンポジウム

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