1 研究開発構想名
国際的視野から地域課題を解決できるグローバルな人材の育成
2 研究開発の概要
地域課題であり、世界的課題でもある「安全な水の確保」をテーマにした研究を通じ、大学・企業・海外高校等との連携の下、グローバルな課題に対応できる人材育成プログラムを開発する。
3 研究開発の内容
全体
(1)目的・目標
- 地域課題であり世界的課題でもある「安全な水の確保」をテーマに大学・企業と連携して開発したプログラムによって、社会課題をグローバルな視点から解決できる人材を育成する。
(2)現状の分析と研究開発の仮説
- 本校では、英語のコミュニケーション能力の育成や、将来の国際的活動の動機づけとなる諸事業に力を注いできたものの、グローバル社会で最も必要とされる国際的視野からの課題解決能力、批判的思考、教科横断的な専門家や知識・技能等を体系的に身に付けさせるための手立てが不十分であった。
- 今回の事業を通じ、生徒は問題基盤学習のノウハウに基づき、専門家との連携や海外でのフィールドワークを通じ、自ら社会課題を解決していくことにより、上記の資質・能力を身に付けることができる。また活動を通じてグローバル的な思考の必要性や国際的な活動への関心、自らがグローバル社会で活動する意欲をもつことが期待される。
(3)成果の普及
- 開発したプログラムの概要については、リーフレットで頒布するほか、詳細については、学校ウエブサイト(日本語・英語)に掲載する。
- 大学、企業、海外高校、県、地元市町等と連携して、研究報告会を開催する。
課題研究
(1)課題研究内容
- 持続可能な社会を構築するため、発展途上国を中心に人間が生活するための安全な「水」の確保が今、世界で最も重要な課題となっている。本校の所在する三島市は長年にわたり行政・企業・市民団体が協働の下、この問題に取り組んできた。課題研究では双方の調査研究を通じ、安全な「水」の確保のための具体的方策についてグローバルな視点から提案をする。
(2)実施方法・検証評価
- 実施方法
- (ア)生徒は、問題基盤型学習(下記註)の手法に基づき、専門家との協議(SNS等を利用した情報交換を含む)や国内外のフィールドワーク、海外学生とのディスカッション(直接的な交流に加え、ICTを通じたテレビディスカッション)を通じ、課題について研究する。
- (イ)研究成果については、大学、企業、海外高校、県、地元市町等と連携して、研究報告の機会を設ける。
- (ウ)生徒の課題研究に先立ち、専門家と連携したシラバスと指導プログラムの作成、課題研究についての教材開発、評価手法の開発、教員研修を実施する。
- 事業の検証・評価
新たな評価手法による生徒の資質能力向上の確認及び生徒・教職員・関係機関に対するアンケートや卒業後の進路先調査等によって行う。
(3)必要となる教育課程の特例等
- 平成26年度については特になし。平成27年度以後の実施に向けて「羅針盤」の活用と共に、必履修科目の減単、あるいは必履修科目に代わる学校設定教科の設置。
課題研究以外
(1)課題研究以外の研究開発の内容・実施方法・検証評価
内容 | 観点別評価を取り入れ、テストだけによらない評価方法について、課題研究の成果を生かし他教科でも開発する。 |
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実施方法 | 主に教員研修、授業参観を通じて意思を統一し客観的な指標を作成する。 |
検証評価 | 教員アンケート、生徒アンケート、学校関係者評価によって検証する。 |
(2)課題研究の実施以外で必要となる教育課程の特例等
特になし
(3)グローバル・リーダーの育成に関する環境整備,教育課程課外の取組内容・実施方法
- 英語ディベート大会への参加
- 異文化理解講座・日本文化体験講座の開催
- 海外進学・留学情報の提供
- 海外修学旅行と事前研修
- 姉妹校 中国浙江省杭州市高校生との交流事業
- 同窓会、後援会、三島市国際交流協会等と連携した海外短期留学支援の拡充
- 英語版HPの作成と更新
- 各種関係機関からの留学生受け入れに積極的な対応
4 推進体制
三島北高校SGH組織図
SGH推進会議委員
- 松本 茂(立教大学経営学部 教授)
- 橋本 淳司(アクアスフィア代表)
- 伊藤 和久(NPO法人日本水フォーラム ディレクター)
- 福原 正大 ((株)IGS代表取締役)
- 鈴木 まき子(元静岡県英語教育研究会会長)
- 松田 竜明(東レ株式会社三島工場 環境保安課長)
- 宮田 博司(栗田工業株式会社 知的財産部知財一課 課長)
- 中村 雅志(三島市教育委員会学校教育課 指導主事)
- 芹沢 秀巳(沼津市教育委員会学校教育課 指導主事)
- 芹澤 直人(裾野市教育委員会学校教育課 指導主事)
- 江本 光德(長泉町教育委員会こども育成課 指導主事)
- 柴田 敬紀(清水町教育委員会こども育成課 指導主事)
SGH推進会議ワーキング委員
- 松本 茂(立教大学経営学部 教授)
- 橋本 淳司(アクアスフィア代表)
- 寺岡 貴司(NPO法人日本水フォーラム マネージャー)